21日にグアム島の西南西海上で発生した台風は、発達しながら北西に進み、26日に強い勢力で沖縄本島と宮古島の間を通過した。27日に東シナ海でほとんど停滞した台風は、その後進路を北東に変えて進み、29日8時半頃、暴風域を伴って鹿児島県串木野市付近に上陸、その後、20時半頃に大阪市付近に再上陸した。
県内では、播磨南西部、播磨北西部、播磨南東部、淡路島、但馬北部などの各地で暴風を伴った記録的な豪雨を観測した。
最大時間雨量は、淡路市(郡家)で89mm、明石市(明石)で84mm、淡路市(志筑)で83mmの猛烈な雨を記録し、最大24時間雨量では、相生市(相生)で334mm、南あわじ市(諭鶴羽)で300mm、淡路市(志筑)では283mmを記録した。
県内の被害状況は、負傷者(軽症)7名、家屋全壊10戸、半壊453戸、一部損壊107戸、床上浸水545戸、床下浸水3,431戸などであった。
13日9時にマリアナ諸島海域で発生した台風は、18日18時に大型で強い勢力となって沖縄の南海上を北上した。台風は、19日に沖縄本島から奄美諸島沿いに進み、20日13時頃、大型の強い勢力で高知県土佐清水市付近に上陸した。その後、18時前に大阪府南部に再上陸した。
淡路地域では、24時間雨量が300~350mmを超える地域が島内に広く分布し、特に20日6時~18時の12時間に集中して降った。洲本における24時間雨量は317mm、3時間最大雨量で147mmに達した。
また、但馬地域においては、20日の8時~22時の間に、24時間雨量が200mmを超える雨が集中的に降った。特に、円山川の上流域にあたる出石川や奈佐川流域においては24時間雨量が250mmを超えた。
県内の被害状況は、死者26名(死因:土砂崩れ5名、水死18名、その他3名)、負傷者(重症)43名、負傷者(軽症)92名、家屋全壊783戸、半壊7,142 戸、一部損壊1,506戸、床上浸水1,745戸、床下浸水9,058戸などであった。