平成23年8月25日にマリアナ諸島近海で発生した台風12号は、日本の南海上をゆっくり北上し、強い勢力を保ったまま、9月3日10時前に高知県東部に上陸した。上陸後もゆっくり北上を続け、3日18時頃に岡山県東部に再上陸、中国地方を北上し、4日未明に山陰沖に抜けた。
この台風の取り巻く雨雲や湿った空気が流れ込んだため、兵庫県内では2日から4日にかけて、長時間激しい雨が降った。
このため、最大時間雨量は、加古川市(志方)で69mm、加西市(加西)で61mm、高砂市(天川水門)で55mmを記録した。また、最大24時間雨量は、養父市(奈良尾)で404mm、神河町(上越知)で392mm、淡路市(郡家)で371mmを記録した。
県内の被害状況は、死者1人、負傷者17人、床上浸水1,364戸、床下浸水5,496戸などであった。
平成23年9月13日に日本の南海上で発生した台風15号は、20日に種子島の南東海上を北東へ進み、21日には速度を上げながら和歌山県潮岬沖を通過し、同日14時頃に静岡県浜松市付近に上陸した。一方、西日本には前線が停滞しており、前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込んでいた。
この前線や台風を取り巻く雨雲の影響で、兵庫県内でも淡路島を中心に、各地で大雨となった。
このため、最大時間雨量は、淡路市(志筑)で77mm、南あわじ市(榎列)で75mm、洲本市(都志)で65mmを記録した。また、最大24時間雨量は、淡路市(志筑)で428mm、洲本市(洲本)で373mm、南あわじ市(榎列)で335mmを記録した。
県内の被害状況は、死者1人、負傷者18人、床上浸水190戸、床下浸水441戸などであった。